人気テレビドラマだった『おれは男だ! 』が、なんと松竹の公式YouTube「松竹シネマPLUSシアター」にて毎回2週間限定で無料公開中

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人気テレビドラマだった『おれは男だ! 』が、なんと松竹の公式YouTube「松竹シネマPLUSシアター」にて毎回2週間限定で無料公開中

1971年から1972年にかけて日本中を熱狂させた青春ドラマ「おれは男だ!」が、松竹の公式YouTube「松竹シネマPLUSシアター」にて毎回2週間限定で無料公開されています。この貴重な機会に、昭和の青春ドラマの金字塔として語り継がれる名作の魅力を改めて振り返ってみましょう。

時代を先取りした画期的な学園ドラマ

「おれは男だ!」は、津雲むつみ氏の漫画を原作として、森田健作主演で日本テレビ系列にて放映された作品です。放送期間は1971年2月21日から1972年2月13日まで、全43話のカラー作品として制作されました。

本作が革新的だったのは、初めて生徒にスポットを当てた学園ドラマだったという点です。それまでの学校を舞台とした作品は教師が主人公であることが多く、生徒の視点から描かれた青春群像劇は極めて画期的でした。FODの作品説明によると、「女生徒が全体の4/5を占めるという女子高のようなところへ転校してきた主人公・小林弘二が、女性上位の風潮に反発し、それを打破するためにかよわき同級生たちを叱咤激励して立ち上がる」というストーリー展開で、当時のウーマンリブ運動を背景とした時代性も反映されていました。

あらすじと魅力的なキャラクターたち

主人公の小林弘二(森田健作)は、兄が教師を務める青葉高校に転校してきます。同校は長い歴史を持つ名門女子高が共学になって数年しか経っておらず、男子生徒は少数派で女子生徒が主導権を握っている状況でした。

弘二のクラスには、アメリカ生活の経験もある成績優秀な女子生徒のリーダー・吉川操(早瀬久美)がいました。興味深いことに、操が住むアパートは弘二の自宅の隣で、二人の部屋は窓越しに会話ができるほど近い距離にありました。この設定が物語の随所で印象的なシーンを生み出すことになります。

弘二は学校での「ウーマンリブ」打倒を目指して男子生徒を集め、剣道部を結成します。操がいるバトン部と対立しながらも、徐々にお互いを理解し合える関係を築いていく過程が、この作品の中核となる魅力でした。

「おーい、吉川くん!」- 時代を超えた名台詞

森田健作の代表的な台詞「おーい、吉川くん!」は、今でも多くの人に愛され、物真似される名フレーズとなっています。剣道着姿の森田健作がこの台詞を叫ぶシーンは、まさに青春ドラマの象徴的な瞬間として記憶に刻まれています。

作品には他にも印象深いエピソードが数多くあります。第1話には原作者の津雲むつみ氏本人が女子生徒役でカメオ出演し、男子生徒のイラストを描く場面を披露しているという粋な演出もありました。また、当時19歳だった津雲氏の若さも話題となりました。

豪華なゲスト陣と楽曲の魅力

ドラマには当時の人気歌手や俳優が多数ゲスト出演しており、第1話・第2話にはフォーリーブス、後の回では石橋正次水前寺清子前田吟などが出演しました。

主題歌「さらば涙と言おう」(作詞:阿久悠、作曲:鈴木邦彦、歌:森田健作)も大ヒットを記録し、森田健作の青春スターとしての地位を確立させました。劇中には当時の流行歌も多用され、音楽面でも充実した作品でした。

ロケ地と制作の裏話

撮影は主に鎌倉・藤沢周辺で行われ、劇中には江ノ島電鉄も度々登場します。青葉高校のロケ地は藤沢商業高等学校(現:藤沢翔陵高等学校)で、湘南の美しい風景が青春ドラマの舞台として効果的に使われました。

興味深いのは、当初2クールの予定だった放送が、人気の高さから1年間に延長されたという事実です。最高視聴率は21.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録し、社会現象と呼べるほどの人気を博しました。

現代に蘇る青春の輝き

松竹シネマPLUSシアターでは、この名作を隔週で2週間限定公開しており、現在第1話「ウーマン・パワーをやっつけろ!」が20万回以上、第2話「突撃一番竹刀をとれ!」が5万回以上の再生を記録しています。コメント欄には「懐かしい」「青春を思い出す」といった声が多数寄せられ、世代を超えて愛され続けていることがうかがえます。

NEWS ポストセブンの記事によると、早瀬久美さんは「今でも吉川くんと呼ばれる」と語っており、作品の影響力の大きさを物語っています。

現在、本格的な青春ドラマが少なくなった時代だからこそ、「おれは男だ!」の純粋で力強いメッセージは新鮮に映ります。男女の対立という構図を通じて、実は相互理解と成長を描いた普遍的なテーマは、現代の視聴者にも十分に響くものがあるでしょう。

松竹の粋な計らいにより、この青春の名作を無料で楽しめる機会を、ぜひお見逃しなく。1971年の青春が、2025年の今も輝きを失わずに私たちの心を熱くしてくれるはずです。

 

おれは男だ!
おれは男だ!

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