有島一郎さん(1916年3月1日~1987年7月20日)は多くの小劇団を経験。映画は森繁久彌、三木のり平と東宝の名喜劇役者として活躍

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有島一郎さん(1916年3月1日~1987年7月20日)は多くの小劇団を経験。映画は森繁久彌、三木のり平と東宝の名喜劇役者として活躍

有島一郎さん(1916年3月1日~1987年7月20日)の命日です。多くの小劇団を経験し、映画では森繁久彌、三木のり平とともに東宝の名喜劇役者として活躍しました。テレビに移ってからは、『飛び出せ!青春』の杉田校長、『暴れん坊将軍』の加納五郎左衛門など、ユーモラスな中にも人徳を感じさせる当たり役を演じました。(上の画像はGoogle検索画面より、断りのない画像は劇中より)

有島一郎さんは、もともと演劇は好きだったそうですが、両親が亡くなり学業を続けられなくなったことが俳優人生の始まりだそうです。

どういう事情かはわかりませんが、自分で劇団を立ち上げたものも含めていくつかの劇団を渡り歩いています。

小夜福子、水の江瀧子、堺駿二(堺正章の父親)など、映画・演劇界で名まえを残した俳優の一座でキャリアを積んだことは、後の俳優生活にプラスになっているのでしょう。

風刺劇で有名な三木トリロー・グループに入り、NHKラジオの『日曜娯楽版』に出演したあたりから名まえが知られるようになったようです。

その後は映画に進み、松竹や東宝と契約。

社長シリーズやクレージー映画にも重要な役で出演しています。


Copilotに代表作を尋ねました。

テレビドラマ: 『飛び出せ!青春』、『おもちゃ屋ケンちゃん』、『われら青春!』、『新五捕物帳』、『暴れん坊将軍』
映画: 『若大将シリーズ』など

私はそれに加えて、ハナ肇さんとのW主演だった『なつかしい風来坊』も加えたいと思います。

なつかしい風来坊


ハナ肇が、山田洋次監督とやっていた馬鹿シリーズの集大成ともいえる作品です。

すでにこの頃有島一郎は、松竹から東宝に移っているのですが、まあたぶん、山田洋次監督のたっての願いで、他社出演ということになったのでしょう。

ハナ肇が土木作業員、有島一郎が公務員で、2人の友情や信頼関係がストーリーの中心にあります。

ガラの悪そうな人が悪人では無く、世間で善人ヅラしている人は実は善人ではない、という人間の深い真実を、ユーモアとペーソスを散りばめながらしっかり描いている、山田洋次監督らしい“毒”のある喜劇です。

飛び出せ!青春


『飛び出せ!青春』(1972年2月20日~1973年2月18日、東宝、テアトル・プロ/NTV)は、何度かご紹介したことがある、村野武範主演による青春学園ドラマシリーズのひとつです。

太陽学園という、今で言う“落ちこぼれ”を、無試験で入学させている高校の校長が有島一郎です。

しかし、野心家の理事長(佐藤慶)や、その理事長の命を受けて、高校のレベルアップのため、“落ちこぼれの切り捨て”をたくらんでいる教頭(穂積隆信)と腰巾着(柳生博)の板挟みになっています。

そこで、“とにかく、何かを始めてくれたまえ”と、新任の河野先生(村野武範)に期待。

それが河野先生のあだ名“レッツビギン”になっているという設定です。

第11話では、理事長の私有地である学校の裏庭に、ボーリング場を作ろうとします。

が、裏庭はかつて、サッカー同好会時代に理事長黙認で練習場として使っていて、部に昇格した記念にユニフォームやボールを埋めて植樹も行っているため、有島一郎校長や河野先生や生徒たち(石橋正次、保積ペペ、頭師佳孝)が座り込み、ボーリング場建設を撤回させる話です。

学校の裏にボーリング場はたしかにどうかと思いますが、でも理事長の私有地なのに、校長や教員が座り込んで反対するのもどうなの、というツッコミはともかくとして、有島一郎は、高度経済成長時代に物質や金銭や立身出世に跪かない気骨ある若い教師を支える役どころです。

有島一郎さん、覚えておられますか。

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