常田富士男さん(1937年1月30日~2018年7月18日)の7回忌です。個性派の怪優として、ビートルズを題材としたカルトGSの歌手として活躍しました。『まんが日本昔ばなし』では語りとすべての登場人物の声を市原悦子さんと2人のみで長年に渡って演じました。(上の画像は『日本一の裏切り男』『カリキュラマシーン』から)
常田富士男さんは、日本の俳優、声優、歌手、ナレーターとして知られています。彼は個性派の怪優として活躍し、さまざまな作品に出演していました。
常田富士男さんといえば、私のイメージでは、『巨泉前武ゲバゲバ90分』や『カリキュラマシーン』の軽妙な演技や、『まんが日本昔ばなし』の穏やかな語りべです。
まんが日本昔ばなしの市原悦子さん、常田富士男さん。20年に渡る名コンビ。別格。最高のキャスティング??https://t.co/ovbjqXG0td pic.twitter.com/32AFGw65iw
— TF/湘南クラシック音楽(&漫画、特撮)を愛する会 (@grunherz054) November 12, 2023
宮崎駿監督のアニメ映画『天空の城ラピュタ』でポムじいさんの声を担当し、その演技も高く評価されました。
声優としての彼の個性的な演技は、多くのファンに愛されています。
が、もともとは劇団民藝出身の本格派舞台俳優。
映画では、悪役もたくさん演じています。
いつものように、Copilotに代表作を尋ねてみました。
1. テレビドラマ:
– 『バス通り裏』
– 『源義経』
– 『五番目の刑事』
– 『高原へいらっしゃい』
– 『混浴露天風呂連続殺人シリーズ』
2. アニメ・バラエティー番組:
– 『巨泉・前武のゲバゲバ90分!!』
– 『まんが日本昔ばなし』(語りとすべての登場人物の声を市原悦子さんと共演)
また、宮崎駿監督のアニメ映画「天空の城ラピュタ」ではポムじいさんの声を担当し、第4回日本アニメ大賞声優部門特別演技賞を受賞しています。
ですから、ご紹介したい作品はたくさんあるのですが、今回は意外な番組をご紹介します。
カリキュラマシーン
#昭和50年のツイート カリキュラマシーン流 えんぴつの持ち方指導(吉田日出子と常田富士男) pic.twitter.com/ctG2x9lqJl
— motoichi (@million7000) March 2, 2024
『カリキュラマシーン』は、短いシークエンスでひとつの寸劇を次々披露していく『セサミ・ストリート』のような「教育番組」の建前でした。
が、タバコの火を手の甲につけるとか、金魚入りの水槽の水を飲むとか、味噌汁で顔を洗うとか、いわゆる「俗悪番組」に入りそうなどぎついネタが遠慮なく出てきました。
しかも、当時アイドルであった、フォーリーブスや桜田淳子が、レギュラー出演してそれを演じていたのです。
教育番組といいながら、作り方は大人のサビのきいた視点で笑う番組。
短いシークエンスでひとつの寸劇を次々披露していく斬新な発想は、1969年に放送された、『巨泉×前武ゲバゲバ90分!』という、テレビ史を振り返る企画では必ずといっていいほど取り上げられる番組からといわれますが、どちらにも常田富士男は出演しています。
日本一の裏切り男
日本一の裏切り男(1968年、東宝)。30本作られた東宝クレージー映画シリーズでは異色の早坂暁脚本。植木等、ハナ肇、浜美枝が戦後20数年間を舞台に、どん底から生き抜くブラックコメディー。常田富士男、名古屋章なども悪役で出演。#常田富士男 https://t.co/OHbL5qVeM5 #日本一の裏切り男 pic.twitter.com/dpblyn2CuZ
— 戦後史の激動 (@blogsengoshi) July 17, 2024
30本作られた植木等、およびクレージーキャッツの出演した「東宝クレージー映画」の中では、早坂暁脚本による異色の作品といわれています。
どう異色かといいますと、東宝クレージー映画シリーズは全体を通して、植木等の演じる、有言実行型C調キャラクターが、明るく作品を引っ張る展開でした。
が、今回の『日本一の裏切り男』に限っては、植木等、ハナ肇、浜美枝という三者のトリプル主演が、戦後20数年間を舞台に、どん底からの復興を、綺麗事抜きで、裏切り合いながらたくましくしたたかに生き抜くブラックコメディーに仕上がっている社会派作品なのです。
映画ですからいささかデフォルメはありますが、終戦、朝鮮戦争、昭和元禄など実際の世相を舞台に、いかに当時の国民が翻弄されたかを喜劇として描いている深い深い作品です。
常田富士男は、戦後のドサクサでパチンコ玉の景品化をシノギとする、渡辺篤組長、名古屋章若頭の一家の組員役です。
本作は、名古屋章、熊倉一雄、渡辺篤、常田富士男、小沢昭一、牟田悌三、古今亭志ん朝など、通常の東宝クレージー映画とは異なる、個性派の豪華脇役が顔を揃え、早坂暁作品を盛り上げており、クレージー映画ファンならずとも必見の一作だと思います。
政治活動
1977年に、保谷市(現西東京市)の市長選に、日本社会党から出たときは少しびっくりしました。
もちろん、タレントでもいろいろな支持政党はありますが、立候補するなら、当選する確率が高く広告塔的な役割をつとめる自由民主党か、浮動票狙いで個性的な発言をする人は無所属でした。
要するに、タレントが議員になっても、議会を変えるような責任やポジションでは仕事なんかできないということです。
タレントとしても、与党ならともかく、野党から出てしまうと、党派色がついて、その後タレント活動がしにくくなるリスクもありました。
俳優でそのような「本格的な」ポジションから、しかも陣笠議員ではなく首長選で立候補する人は当時大変新鮮でした。
以後、タレントに限らず、国会議員でも、知事や市長などの首長に転出する人が当たり前のように出てきましたから、常田富士男さんの立候補は、首長の評価やあり方を変えるエポックになったのかもしれません。
常田富士男さん、覚えてますか。
以上、常田富士男さんは個性派の怪優。『まんが日本昔ばなし』では語りとすべての登場人物の声を市原悦子さんと2人のみで担当、でした。
DVD>常田富士男さんと歩く加賀・能登むかし話の旅 () – 常田富士男さんと歩く加賀・能登むかし話の旅実行委員会
日本一の裏切り男 – 植木等, ハナ肇, 桜井センリ, 浜美枝, 小沢昭一, 熊倉一雄, 須川栄三, 早坂暁, 佐々木守
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