『美しい夏』は桜田淳子30枚目のシングルリリースで戦時下のイタリアを描いたパヴェーゼの小説と同じタイトル

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『美しい夏』は桜田淳子30枚目のシングルリリースである。戦時下のイタリアで2人の女の孤独な青春を描いたパヴェーゼの小説と同じタイトルである。もちろん、それが原案ではなく両作品に関連はない。ただ、ジャケットは彼女の綺麗な瞳が表現されている。

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高潔な青春という点では、モチーフに共通点があるといえるのかもしれない。

桜田淳子の、当時のイメージにピッタリの楽曲である。

それはともかくとして、今作からまた新しい作家が桜田淳子の歌を手がけることになった。

作詞はA面が康珍化、B面が西尾尚子/Kenny Kloseである。

康珍化は森田記という名義で山本譲二、南野陽子などに詞を提供している。

中山美穂の『ロゼカラー』などもヒットさせた。

ロゼカラー

“花の中三トリオ”とは違うが、いい歌だった。ロゼカラー。

『美しい夏』(1980.4.21)

美しい夏/ミスター・ブルー・スカイ
作詞者 A面:康珍化 B面:西尾尚子/Kenny Klose
作曲・編曲者 A面:馬飼野康二(編曲:船山基紀) B面:松井忠重
ビクター音楽産業

この年の3月、「花の中三トリオ」の一人である山口百恵が結婚、そして引退すると正式に発表した。

ともにデビューは『スター誕生!』。

だからスタ誕三人娘などともいわれた。

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2人はヘアスタイルも似ている。

同じ中学に編入。

もちろん学年も同じ。

修学旅行の帰りの汽車では、道行く人が「おい、双子だろ」と言う。

仕事をしていてもスタッフまで2人を間違える。

趣味も似ている。

撮影の旅先で持参したパジャマも同じ。

これでは当人たちも、他人のような気がしなくなってしまうのではないか。

デビューの年は、桜田淳子がレコード大賞最優秀新人賞を取ったが、山口百恵はデビュー曲が不振だった。

東京プリンスホテルの授賞式では、「私ばっかり賞を頂いちゃって、百恵ちゃんがもらえないなんて悲しい」と嘆いた。

ともに頑張ってきた仲間に対する率直なコメントだったが、山口百恵も売れてくるにつれて、周囲は2人をライバルとして見るようになった。

そのことに抵抗してさらに親しくすると、「親友を装っている」と書き立てられた。

2人の関係は2人にしかわからないものだが、仲良くすればわざとらしい、離れてもおかしいとする周囲の構え方に負けて、2人の間にはお互いの気配りからしだいに距離が出来てしまった。

萩本欽一も、加藤茶との関係において似たような述懐を連載中の『アサヒ芸能』に書いている。

人気タレントの関係にはよくある話である。それもまた有名税なのだ。

山口百恵の自伝『蒼い時』には、引退発表の直後に、桜田淳子が大阪から山口百恵の家に電話をかけてきたことが書かれている。

本人はあいにく留守で母親が出たが、桜田淳子はこう話したという。

「百恵ちゃんが辞めてしまうのは寂しいけれど、ふたりを包むわだかまりがなくなって、これからが本当の友達になれるかもしれないわね」

山口百恵はその言葉を「嬉しかった」と述べている。

アイスルジュンバン -
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