『三色すみれ』を桜田淳子が「第三の人生」で歌うことはあるか?

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『三色すみれ』は、桜田淳子5枚目のシングルである。桜田淳子が紫と黄色のすみれをもち、はにかむように首を右に傾けているジャケット。18.6万枚を売り上げオリコンもベスト10に入った(10位)。さて、桜田淳子は再び芸能界の表舞台に出て、この歌をうたうときは来るのだろうか。

桜田淳子の40周年一夜限定コンサートについては、いろいろなメディアが取り上げているが、多くが復帰が厳しいことを指摘する中で、女性誌だけは復帰が有力であることを伝えている。

たとえば、『女性自身』(12月17日号)の「桜田淳子『3児ママ生活』卒業で決意した55歳からの『わたしの青い鳥』探し!」という記事がそうである。

女性自身 2013年 12/17号 [雑誌]

女性自身 2013年 12/17号 [雑誌]

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/12/03
  • メディア: 雑誌


記事によると、コンサートはファンの温かい声援と復帰を望む声にみちていてイベントは大成功。会場にはサン・ミュージックの相澤正久社長も来ていたし「本格復帰は近いと見ていいのでは」などと書かれている。

女性自身・桜田淳子

それだけで本格復帰できるぐらいなら、過去にするチャンスはいくらでもあったはず。これはたぶん、桜田淳子復帰のサイドからの観測気球記事であろうと思われる。

もっとも、桜田淳子自身はもちろん復帰を希望しているようだ。

イベントから3日後に同誌が直撃すると、桜田淳子は「お疲れさま!」とだけ言ったという。

余計なことは言わず、さりとて無視もしない。これは、慎重な態度を取りながらも、マスコミとの間に悪い関係を作らないようにするという意図を感じさせる。それはすなわち、復帰を念頭に置いているからこその態度である。

たとえば、もしこれが三浦百恵さんだったらどうか、というふうに考えればわかりやすい。

「お疲れさま!」とは絶対に言わないだろうと想像できるはずだ。

同誌には、85歳になった桜田淳子の母親のことも出ている。母親は認知症になったが、桜田淳子が『歌を聴いて泣いていた』という話をコンサートでしたことを報じているのだ。

それは何の前ふりかというと、桜田淳子はこう言ったという。

「人生80年だとすれば、私たち、折り返し地点を過ぎてますね。これから“終活”です。エンディング・ノートには何を書きましょうか」

桜田淳子が「第三の人生」に、元気なうちに改めて歌手として表舞台に立ちたい、という意思を表明したのだろう。

『三色すみれ』(1974.2.25)

三色すみれ

三色すみれ/あなたのひとりごと
作詞者:阿久悠
作曲・編曲者A面:中村泰士(編曲:馬飼野康二) B面:中村泰士(編曲:あかのたちお)
ビクター音楽産業

前年の『ひとつぶの涙』に引き続き、森田健作と吉沢京子主演の映画『涙のあとから微笑みが』に出演した。

『ひとつぶ…』の監督・市村泰一、撮影・小杉正雄がそれぞれ担当。森田演じる明るく可愛い高校生の妹役だった。森田健作が当時、松竹と専属契約をしていた関係で、抱き合わせに出演していた桜田淳子も松竹と縁ができ、アイドル時代の出演作品は松竹になった。

ドラマ『てんつくてん』は好評のうちに終了したが、同じ日本テレビで引き続き『カリキュラマシーン』にレギュラー出演することになった。

同番組は、一応子どもを対象とした教育番組というタテマエだが、実際には同局が放送していた『ゲバゲバ90分』のように、俳優たちが寸劇をいくつも重ねてひとつの番組を作っており、実際の視聴者は高校生や大学生といわれた。

渡辺篤史や岡崎友紀など『てんつくてん』の共演者も一緒だった。だが、ここでも山口百恵は出演しなかった。「スタ誕三人娘」「花の中三トリオ」が“故郷”の日本テレビで共演すれば話題性としても面白いのではないかと思うが、山口百恵の「陰」と、日本テレビの「おもしろまじめ」の文化は噛み合わなかったのだろうか。

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