昭和映画・テレビドラマ懐古房

純アリスさん(1953年6月20日~2019年7月12日)は、テレビタレントや、劇団東京キッドブラザースの看板女優として活躍しました

純アリスさん(1953年6月20日~2019年7月12日)は、テレビタレントや、劇団東京キッドブラザースの看板女優として活躍しました

純アリスさん(1953年6月20日~2019年7月12日)は、テレビタレントや、劇団東京キッドブラザースの看板女優として活躍しました。彼女は1953年のきょう、6月20日に広島県呉市で生まれ、2019年7月12日に東京都で亡くなりました。享年66歳でした。

令和のアリスは広瀬アリスさんかもしれませんが、昭和世代の青春時代は、アリスと言えば純アリスさんでした。

純アリスさんの父親は、戦後、呉に駐留したニュージーランド兵、母親は日本人です。

芸能界は、最初津々見マリの芸名で、ファッションモデルとしてデビュー。

様々なファッション雑誌に登場しました。

彼女は1970年代前半のCMやファッション誌、男性誌のグラビアでも人気を博しました。

そして、彼女を世に知らしめた人気作品が、テレビドラマや歌手としても活躍し、1972年にTBSのテレビドラマ『ママはライバル』(1972年10月4日~1973年9月26日、大映テレビ)です。

本作出演の際、脚本家の佐々木守さんにより、「清純」と『不思議の国のアリス』から、「純アリス」と命名されました。

その後、彼女は東京キッドブラザースという劇団に入団。

柴田恭兵さんや坪田直子さん、三浦浩一さんとともに看板役者として活躍しました。

1980年には、ほぼ同期の三浦浩一さんと結婚しました。

ママはライバル


『ママはライバル』(1972年10月04日~1973年09月26日、大映テレビ/TBS)は、『おくさまは18歳』『なんたって18歳!』に続いて、当時シリーズ化されていた岡崎友紀主演のライトコメディ第3弾です。

主人公が秘密を持っているのですが、それがバレそうになり、ドタバタするというパターンの30分ドラマです。

パイロットで、ヤモメ暮らしの父親(高橋悦史)と、明るい少女・早乙女ツバサ(岡崎友紀)。

ツバサは学校では人気者でしたが、青海マリ(純アリス)という美少女がツバサのクラスに転校してきたため、マリに人気が集中します。

それだけでも面白くなくなったツバサ(岡崎友紀)ですが、さらにショッキングなことが。

フライトから帰ってきたパパが、ツバサに結婚したいと紹介した相手が、なんとマリでした。

先ほども書いたように、このシリーズは、担任の先生の妻(おくさまは18歳)、勤務先会社の社長令嬢(なんたって18歳!)など、岡崎友紀が自分の身分を隠していて、あやうくバレそうになるのをどうごまかすか、そのドタバタが売り物でした。

本作は、「結婚しても高校だけは卒業させたい。学校ではママということは内緒だよ」というパパの意向で、秘密の主体者は純アリスへ移っているにもかかわらず、岡崎友紀がそれを守らされます。

母親として、学校でも何かと岡崎友紀にマウントを取りたがる純アリス。

周囲が「どうして?」と不思議がると、「この人はマ……いえいえ、絶対に(母親とは)認めなーい」と、毎回岡崎友紀が独り相撲で葛藤するのが定番のストーリーでした。

『おくさまは18歳』から2年経っているのに、また高校生役に戻ってコミカルな演技を披露する岡崎友紀さんは、ライトコメディーの演者として素晴らしいなと思いました。

昭和の古き良き時代を象徴するようなドラマです。

死因の詳細は明らかにせず

芸能界は、以前から、いわゆるハーフタレントが活躍していまして、その多くはアメリカと日本だったのですが、1970年代は、アメリカ以外のタレントも登場しました。

たとえば、マリ・クリスティーヌさん(1954年5月11日~)とか、シリア・ポールさん(1947年10月23日~)、真理アンヌさん(1948年5月20日~)、そして純アリスさん。

グループでは、ゴールデンハーフもそうでしたね。

亡くなったときは「がん」とだけ発表されて、部位は明らかにされませんでした。

長尾和宏医師は、『イザ!』(https://www.iza.ne.jp/article/20190814-YJ76N3MIJBNMPAUJISQVY5XBLA/)の中で、「2人に1人ががんになるというのに、いまだこの国では、「がん家系」というだけで差別的な目を向ける人もいるから」詳細を明らかにしにくい現実があると解説します。

純アリスさん 最期まで永遠のアイドルイメージを大切に…
 【ドクター和のニッポン臨終図巻】

「がん闘病中に離婚を迫られたとか、がん家系だとわかった途端に婚約破棄されたとか、そんな相談を受けたことがあります。もう令和だというのに悲しいかぎり。」「認知症で亡くなる人もたくさんおられますが、この連載117回の中で、死因を認知症と発表されたのは、女優の朝丘雪路さんだけでした。」

たとえば、誤嚥性肺炎は、嚥下能力が落ちているからになるわけですから、認知症の可能性が高いんですけどね。それでも隠したい人はいますね。

長尾医師は、「私は、がんも、認知症も、誰もが堂々と公表し、明るく闘病できる社会にしたいと願い、啓蒙活動をしているのですが、なかなか世の中はそう簡単には変わりません。」と述べながらも、「しかし純さんの場合は、偏見を気にしたというよりも、もしかすると、永遠のアイドルとして存在したくて、あえて詳細を公表しなかったのかなあ」とも想像しています。

純アリスさん、覚えておられますか。

以上、純アリスさん(1953年6月20日~2019年7月12日)は、テレビタレントや、劇団東京キッドブラザースの看板女優として活躍しました、でした。


花模様(紙ジャケット仕様) – 純アリス

ママはライバル (クラシックCD付) – 岡崎友紀

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