宮脇健さんは、長きに渡って「ケンちゃんシリーズ」に出演したものの元スター子役として名前が大きくなりすぎ苦労もしました

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宮脇健さんは、長きに渡って「ケンちゃんシリーズ」に出演したものの、元スター子役として名前が大きくなりすぎ苦労もしまし

宮脇健さん(1961年6月13日~)の誕生日です。おめでとうございます。かつては本名の宮脇康之として、長きに渡ってケンちゃんシリーズや『翔んだカップル』などに出演。しかし、子役時代に名前が大きくなりすぎると、周囲には理解しにくい苦労もあったようです。

宮脇健さんは、人気子役として一世を風靡しました

昭和50年代ぐらいまでの生まれの方なら、「ケンちゃん」シリーズはご存知でしょう。

本当の両親と、四方晴美さんが親子として出演した『パパの育児手帳』(1962年10月15日~1963年5月24日、国際放映/TBS)以来、四方晴美が演じる「チャコちゃん」を主役とした子供目線のホームドラマ(1話30分)が3作放送されました。

その後、ケンちゃん(宮脇康之⇒宮脇健)が弟として出演した

『チャコねえちゃん』(1967年4月6日~1968年3月28日)
『チャコとケンちゃん』(1968年4月4日~1969年3月27日)を経て、

長いケンちゃんシリーズが始まりました。


ドラマでは一貫して、子どもの成長や、親子の葛藤など日常の出来事をベースに、高度経済成長期の明朗で健康な家庭のあり方が描かれていました。

チャコちゃんシリーズも含めると、なんと13本(ということは13年間)出演し続け、ケンちゃんこと宮脇康之(当時の芸名=本名)は大変なスターになりました。


子役として、やはり有名だった杉田かおるさんですら、同じ撮影所で仕事をするときは、別のドラマであっても、いちいち宮脇さんに挨拶に行くことが決まりになっていたそうです。

2018年に、「チャコちゃん」と「同窓会対談」を行った宮脇健さんは、「全盛時の年収は1億円くらい。今なら6億円」だったと告白しています。

しかし、宮脇健さんによると、「舞い上がって全部使うどころか借金までしてしまった」(『ケンちゃんの101回信じてよかった』より)とのこと。

同書によると、父親が毎晩宴席を持ち、テレビ関係者を接待してギャラを注ぎ込んだことで、「13年間のケンちゃん」の仕事をとっていたようです。

仕事をしているのは、学校にもろくに行けない我が息子なのにね。

父親も、大金を目の前にして、おかしくなってしまったんでしょうね。

そして、お定まりの両親離婚。家庭の崩壊や兄の自殺未遂、そして保証人になったことによる4億円の借金など、苦難に満ちた人生を送りました。

チャコねえちゃん


『チャコねえちゃん』の記念すべき1話『シンデレラの靴』は、DVD化されています。

子供用長靴の片方を、ケンちゃんが道で拾い、綺麗に磨いて落とし主を探します。

シンデレラの靴
『チャコねえちゃん』第1巻より

チャコちゃんの協力もあって、落とし主を見つけたのですが、その親は、「そんなのもういらない」「本当はあんたが盗んだんじゃないの?」とケンちゃんの心を踏みつける言い方をしてしまいます。

しかし、ケンちゃんの両親らはケンちゃんをいたわり、落とし主の女の子も、ケンちゃんに素直に感謝して2人は友だちになるという話です。

ドラマの作り方が、いつも子どもの味方で、決して子どもを裏切らない、きれいなストーリーでした。

シリーズは、昭和が終わるよりもひと足早く1982年に終了しましたが、2010年にCSのホームドラマチャンネルで久しぶりに放送されました。

今や、子供も忙しくて、『子供ドラマ』など時代遅れになってしまったのかもしれません。

が、おとなになった時、何十年も前のドラマでも、「ああ、あのドラマはいつも楽しみにしてみてた。またみたいなあ」と懐かしめるような番組は今はあるのでしょうか。

翔んだカップル


ドラマ版『翔んだカップル』(1980年10月3日~1981年4月10日、フジテレビ)は、今ではめずらしい毎週金曜19時開始の30分ドラマでした。

内容は全編コメディーで、しかも回を追うごとにドタバタぶりが独り歩きして、原作からかけ離れていきましたが、NG集をエンディングで流すなど、新しいことにチャレンジした斬新な構成でした。

エンドロールに流れるH2Oの歌『僕らのダイアリー』もよかったですね。

宮脇康之は、2人と同じ高校に通う同級生の中山わたる役。

原作では、2人の関係に嫉妬して同居生活を破綻させてしまうのですが、それがきっかけでノイローゼになり、立ち直りを見せた矢先に事故死するという、何とも悲劇的な展開でした。

が、もちろんドラマではそのような展開はありません。

芦川誠、宮脇康之、そしてドラマのレギュラー初出演の柳沢慎吾が、3バカとしておかしなことを夢想したり、計画したことを失敗したりする狂言回し的な役割です。

ただ、この頃、リアルでドラムを叩き始めた宮脇康之は、ステージママの要求があったかどうかわかりませんが、ドラマでもいつのまにかドラムが得意ということになっていて、母親(久里千春)がその叩きっぷりに満足しているシーンも有りました。

その後、いろいろあって、現在は、宮脇健と改名し、講演活動やバッテリーのリサイクル事業などで活躍しています。

今は、長男と長女の父親としても幸せな「普通の家族団らん」を楽しんでいるようで、「元子役スター」の呪縛からはやっと解放されたようです。

子役スターの経験は、得難いものだったかもしれませんが、親に振り回されてしまったようですね。

ケンちゃんシリーズ、覚えていますか。

ケンちゃんの101回信じてよかった - 宮脇 康之
ケンちゃんの101回信じてよかった – 宮脇 康之
名子役の虚構: ケンちゃんの真実 - 宮脇 康之
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